白濁の原因は、角膜への傷
パグやシーズー、ペキニーズといった短頭種の場合、鼻が短めで、目が大きく、眼球が露出しているため、他の犬種より、眼疾患が多くみられます。眼球の表面(角膜)は、通常、透明です。しかし、表面に傷がつくと、白く濁ったように見えます。「白い影」は、おそらく、この角膜の異常でしょう。
炎症が強い場合は、やはり痛みを伴いますので、動物にとっても苦痛です。また、細菌などの感染が加わると、治りづらくなったり、場合によっては緑内障に進行してしまうこともあります。角膜が障害を受けると、白濁だけではなく、黒っぽく色素が沈着することもありますので、よく観察してみてください。視力を確認するには、コットンボールを犬の目の前で落としてみるとよいでしょう。
角膜の異常は、多くの場合、目そのものの異常で起こってきますが、高脂血症、高コレステロール血症、高カルシウム血症に関連して起こることがあります。関連のある疾患としては、甲状腺機能亢進症、クッシング症候群、腎不全などがあります。白濁が広がっている場合や経過が長い場合には、かかりつけの病院に相談されることをおすすめします。
短頭種がかかりやすい眼疾患は?
●外傷性の角膜炎や角膜潰瘍
角膜の表面に傷がつくと、白く濁ったように見えます。涙の量や目ヤニが多くなり、結膜の充血が起きます。角膜に傷をつけてしまう原因の一つとして、「逆さまつげ」があります。まつげが眼球の方向に向かって生えていると、つねに眼球を刺激することになり、角膜を傷つけてしまいます。この場合は、点眼治療などとともに、まつげを抜く処置などが必要になります。
●乾性角膜炎
眼球の表面は、つねに、涙とまばたきという動作によって保護されていますが、涙の産生量が少ないと、角膜は乾燥してしまい、細菌などの感染を受けやすくなります。短頭種では、「過大眼瞼裂」によって、完全に眼瞼を閉じることができないこともあります。この場合は、炎症や感染の治療と涙量のコントロールが必要になります。
●角膜の異栄養症
これには、「角膜ジストロフィー」や「点状角膜炎」などが含まれます。原因は、まだ不明な点が多いのですが、免疫や遺伝的な問題が考えられています
