効果音CDを使って、慣らす訓練を
犬は、恐怖を感じたとき、その状況から意識的に逃げようとします。そして、極度の高揚状態を示し、震えたり、あえいだり、鼻を鳴らしたり、吠えたり、おもらしをしたりします。
こうした恐怖症を治すには、犬がリラックスできる環境を作ったうえで、恐怖の原因となっている人や物、状況に、少しずつ触れさせ、徐々に慣れさせるようにすることが必要です。音に驚き、怖がる場合には、安心できる家の中で、さまざまな不意の物音に慣らしていくことから始めます。最近は、いろんな効果音のCDが市販されていますので、犬がおもちゃで遊んだり、食事をしたりしているときに、この効果音を不安に感じない程度の音量で流してみましょう。慣れてきたら、徐々に音を大きくし、不意の物音に慣らしていきます。ポータブルCDなどを使い、散歩の途中にも聞かせ、怖いはずの音を、犬にとって快いもの=飼い主からの関心やえさなどと結びつくようにすると、なおいいでしょう。
効果音CDを使って、慣らす訓練を
しかし、この治療方法は、治る前に、突然また同じような恐怖経験をしてしまうと、治療が振り出しに戻ってしまいます。ですから、雷鳴や花火のような、いつ起きるかわからないものに対する恐怖は、治療するのがとてもむずかしいのです。また、最近の研究で、犬が雷鳴を怖がるのは、音だけではなく、天からの振動や雲の動き、湿度、気象の変化などを含めた“状況”に、恐怖を感じていることがわかってきました。しかし、一般の家庭で、この状況を再現することは不可能なので、雷鳴に関する治療は、本当に困難です。
とはいえ、大きな雷に、犬がパニックを起こし、本人もまわりもつらいのはよく理解できます。雷を怖がる犬には、動物病院で鎮静剤や抗不安剤を処方していただき、雷がなる気配がしたら、早めに投薬してあげることをおすすめします。また、雷が予測されるときには、早めに食事を与え、雨戸を閉めて、少しでも音を少なくするなど、安心感を与えるように工夫してみてください。
