まず「居場所」の認識を縮小させる
犬は、自分の居場所(とくに寝場所や食事場所)を汚したくないという本能を持っています。トイレでおしっこできないということですが、これは、犬が飼い主の家全体を、自分の居住スペースだと思いこみ、汚したくないと考えている可能性があります。このような場合は、犬がより落ち着ける居心地のよいスペースを家の中に確保してあげてください。このスペースを寝場所とし、食事も寝場所の周辺で与えるようにします。
こうして、犬の「居住スペース」の認識を縮小させてから、ハウス以外の場所で排泄するように仕向けます。排泄時間を見計らって、「トイレ」と決めた場所へ連れていきましょう。首輪やリードをつけて、散歩と同じように演出してみるのもいいかもしれません。トイレでうまく排泄できたら、よくほめてあげてください。
最初は、庭など犬が排泄しそうな場所をトイレとし、慣れてきた段階で、玄関や部屋の隅などの室内に、少しずつトイレを移動していき、最終的に決められた場所へ持っていくようにするといいでしょう。一度、認識していることを変更させるのですから、あせらず根気よく、少しずつ意識を変えるようなつもりで行ってください。
テリトリー意識を強くしない工夫も大切
犬の排泄には、「マーキング」という意味もあります。目立つ場所などで排泄し、自分のにおいや痕跡を残すことで、自分の存在をアピールし、「テリトリー」を主張しようとしているのです。ですから、散歩のとき、あちこちでおしっこをするのは、犬の本能ではありますが、本能とはいえ、よそのお宅の玄関先など、迷惑になる場所に排泄するのはマナー違反です。排泄の場所に注意すると同時に、犬が必要以上にテリトリー意識を強く持たないように、散歩のコースや時間をこまめに変えるようにしましょう。また、犬がテリトリーを主張する必要がないように、飼い主がしっかりとリーダーシップをとることも大切です。これで、「外で排泄したい」という犬の欲求は、多少、おさえることができると思われます。
条件反射を利用した訓練も効果的
また、何かの合図とともに、排泄したくなるように、犬をトレーニングしておくと、トイレのしつけもしやすくなります。
犬が排泄している最中に、何か言葉を決めて、指示を与えます。例えば、排泄中に毎回「シーッ」などと言い、これを何度も何度も繰り返すと、犬は「シーッ」という言葉で、条件反射的に排泄したくなります。ここまでになると、あとはトイレとなる場所で「シーッ」と言うだけで、排泄するようになります。そして、うまくできたら、うんとほめて、その場所での排泄は正しいことだと犬に認識させるといいでしょう。
