犬が攻撃をする理由は?
愛犬が突然かむようになったとのことですが、犬が攻撃性を出す場合、以下のような理由が考えられます。
(1) 支配性
優位性や領域など、自己主張・権威を示すための威嚇的な攻撃性。これは犬の方がえらいと勘違いさせてしまった場合に見られる行動です。主に順位の確認のために行われます。
(2) 恐怖性
恐怖による自己防衛的な攻撃性。物理的に逃げ場がなくなったり、精神的に追いつめられたりと、ある意味、パニック状態で見られる行動です。
(3) 学習
攻撃性を示すことで不快なことを回避できることを犬自身が学習。例えば、爪切りやブラッシング、来客や通行人など、嫌悪・不快な物事に対して、それらを避けるための手段として攻撃します。
(4) 苦痛
病気やストレス、痛みなどによる反射的に見られる攻撃性。痛いから触るな、近寄るなという意思表示の攻撃です。
(5) ホルモン
発情、母性などによる攻撃性。ホルモンに起因するもので、発情期や妊娠・育児中に攻撃的になることがあります。
(6) 本能的
捕食性、狩猟性など本能による攻撃性。個体差はありますが、元々プログラムされている行動なので、飼い主がしっかりとコントロールする必要があります。
(7) 群集的
飼い主や同居犬など、味方がいることによって見られる攻撃性。群れ意識によるもので、仲間がいることで強気になります。
(8) 転嫁的
転嫁行動による攻撃性。怒られたり、留守番させられたりと何かと気に入らないことがあり、おもちゃや自分より劣位の者に対し、やつあたり的に攻撃します。
(9) 突発的
原因不明な攻撃性。行動自体に脈絡もなく、突発的に見られる攻撃性です。
自信のない態度が問題を悪化させる
くわしい状況はわかりませんが、2年前からというと、11歳を超えてからということなので、いわゆる老化現象が顕著になる時期と符合します。関節炎などによる痛み、白内障などによる視力低下など、健康上の問題はないでしょうか。
痛みが原因で触られたくないのかもしれません。人がいたことに気づかず、触られて驚いたのかもしれません。この年齢までまったくこの種の問題がなかったというのならば、老化や健康上の問題が原因である可能性が高いと思われます。
年齢的なことを考えても、全身的な健康診断を受け、まず健康上の理由でないことを除外しましょう。その上で、しつけについて考えていきます。
老化や健康上の問題が原因では?
飼い犬に噛まれるということ自体、かなりショックな出来事です。まして、また噛まれるかもという恐怖が飼い主をひるませてしまうことも事実です。しかし、その態度が犬に自信をつけさせ、さらに問題をエスカレートさせるという悪循環の可能性があります。
だからといって、ひるまず戦えということではありません。どのような状況で攻撃的になるのかを見極め、噛まれないようにすること、そのような状況をつくらないことから始めてください。
と同時に、飼い主がリーダーシップを意識し、犬の命令的、攻撃的な行動は無視するようにしましょう。相手がいなければ、怒っているのもむなしいものです。歳を重ねると、動作も緩慢になり、性格もより頑固になってきます。状況判断の能力も鈍ります。子犬のころのようにはいかないことはご理解いただけると思います。
実際には、噛む理由や状況が複雑になっている可能性もあります。問題を改善する自信がない場合には、専門家に犬の様子、状況などを確認してもらい、適切なアドバイスを受けるよう、おすすめします。
