かみつき癖が直らない

2カ月のラブラドールレトリバーと生活していますが、悩みはとにかく、かむことです。すごく痛くて、血が出たりします。その上、服にかみついて、「ウーッ」とうなるときもあります。今はかんだら、そのまま手を突っ込んだり、「痛いっ」と強く言って、遊ぶのをやめたりしています。でも、いっこうによくなりません。もしかしたら、以前、食事を先にあげていたこととかが原因なのかなとも思います。人間のことをリーダーだと思っていないのかもしれません。もう、どうしたらよいのかわからず困っています。

まりも様

アドバイス

まず、かみ方の力加減を教える

 子犬は兄弟犬や母犬との遊びや喧嘩の中で、かみ方の抑制を身につけます。強くかみすぎて、大声で鳴き叫ばれたり、遊んでもらえなかったり、逆に仕返しされたりという具合に、かみ方の加減を学んでいきます。  人間の家族の一員となった子犬には、飼い主である私たちが人間に対するかみ方の抑制を教えなければなりません。2〜3カ月の子犬では、「人の手をかんではいけない」と教える前に、かみ方の力加減を教えます。これは人間の皮ふが、犬の皮ふに比べて、ずっと敏感でやわらかいことを犬に認識させるためです。犬は追いつめられた状況で、恐怖や痛みから、かんで攻撃することがあります。本能に支配された部分で反射的に行動したり、人間が予測できないような状況で、人間に牙をあててしまったりした場合にも、このような認識が、犬にあれば、致命的なことにはならないでしょう。考えてみてください。中型犬程度の大きさであれば、人間の手の甲をかみ砕くことは、簡単にできるくらいの力はあるのですから。

かみ方の力加減をしつける方法は?

 かまれないように、子犬の目の前で手をすばやく動かしたり、上にあげたりという動作は、子犬にとっておもしろい動きをする“オモチャ”であり、逃げようと奇声をあげたり、走ったりする行動は遊んでもらえていると思ってしまうので注意しましょう。

 子犬にわざと手をかませるようにします。少しかまえば、すぐにかんでくると思いますので、少しでもきつくかんできたら、「痛い!!」と短く、きっぱりとした口調で言い、本気で痛がります。このとき、子犬が驚いてかむ力をゆるめたり、離したりしたら、ほめ、これを何度も繰り返し、子犬にどうすれば、ほめてもらえるのか考えさせましょう。一緒に遊んでいるとき、じゃれついてきたときなどにも、同様にします。
 この方法でうまくいかない場合には、子犬がかんでいる間中、子犬の耳を軽く引っ張ります。かむのをやめたり、かむ力をゆるめたりしたら、引っ張るのをやめてほめるという方法を試してみてください。それでもダメならゆっくりと落ち着いて、子犬に背を向け、無言でその場を離れましょう。
 かまれないように、子犬の目の前で手をすばやく動かしたり、上にあげたりという動作は、子犬にとっておもしろい動きをする“オモチャ”であり、逃げようと奇声をあげたり、走ったりする行動は遊んでもらえていると思ってしまうので注意しましょう。
 さらに、人間の手に「ビターアップル」や「ビターオレンジ」を塗っておき、かむと苦い=嫌なことが起こるという方法で、「痛い」と言ってもかんでくる子犬に対応する方法もあります。これも何度か繰り返すことで、子犬は懲りるというわけです。
 子犬が物をかむ行動には、さまざまな理由があります。人間の赤ん坊のように、その物を認識しようとしたり、歯が乳歯から永久歯に生え変わるために、むずむずとかゆくてかんだりする場合もあります。むしろ、子犬が物をかむのは、自然な行動だと言えます。ですから、子犬がかむ行動をすべてやめさせようとすることは、子犬の正常な発育を妨げ、そのストレスが困った行動の原因になることもありえます。かんでもよい物をオモチャとして与え、かんでよい物、いけない物の区別をつけながら、しつけましょう。

* 「ビターアップル」「ビターオレンジ」とは・・・りんごやオレンジの渋みを抽出した液体で、なめると苦い味がするもの。本来は、犬が傷口や包帯をかじったりしないように使用するものです。動物病院やペットショップなどで販売しています。